「補助金でホームページを作れますか」という問い合わせを、市原市内外から毎年いただきます。先に答えを書くと、「デジタル化・AI導入補助金2026」(旧:IT導入補助金)では、ホームページの制作費そのものには使えません。ただし、ホームページの裏側で動く予約・決済・顧客対応のシステムには使えます。
このページでは、2026年8月時点の「デジタル化・AI導入補助金2026」(旧:IT導入補助金)で何が対象になり、何が対象外なのかを、公式の要件をもとに整理します。あわせて市原市の補助金についても、対象者別にまとめました。
デジタル化・AI導入補助金でホームページは作れますか? 答えは「作れません」
企業のコーポレートサイトを作るだけの費用は、補助対象になりません。ECサイトも2023年2月から対象外になりました。ここは勘違いされている方がとても多いところです。
一方で、補助の対象になるものもあります。
- 受発注のシステム
- 顧客対応・販売支援のシステム(LINE公式アカウントなど)
- 決済・債権債務・資金回収のシステム(予約・決済システムなど)
- 会計・財務・経営のソフト
つまり「ホームページの見た目の部分」ではなく「その裏側で動く仕組み」が対象です。ホームページは補助金を使わずに作り、裏側のシステムに補助金を使う——これが実際に多い進め方です。
会計ソフトでよく使われる弥生・freee・マネーフォワードも、対象のITツールとして登録されていれば補助の対象になります。月々の利用料の負担が下がるので、導入を検討している方には向いています。
補助率と上限は「枠」ごとに違います
ここを飛ばすと計算が合わなくなります。デジタル化・AI導入補助金2026には申請の枠が5つあり、枠によって補助率も補助額も違います。
通常枠/インボイス枠(インボイス対応類型)/インボイス枠(電子取引類型)/セキュリティ対策推進枠/複数者連携デジタル化・AI導入枠、の5つです。中小企業がホームページ周辺のシステムで使うことが多いのは、前の2つです。
| 枠 | 補助率 | 補助額 |
|---|---|---|
| 通常枠 | 1/2以内(条件を満たす場合2/3以内) | 150万円以上450万円以下 |
| インボイス枠 (インボイス対応類型) | 3/4以内 小規模事業者は4/5以内 | 50万円以下 |
| 同上 | 2/3以内 | 50万円超〜350万円以下 |
通常枠の2/3は、令和6年10月から令和7年9月までの間に3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金を下回る賃金で雇用していた従業員が全体の30%以上いることを示した場合の条件です。該当しなければ1/2です。
補助額が50万円を超える場合、インボイス枠では50万円までの部分に3/4(小規模事業者は4/5)、50万円を超えた部分に2/3がかかります。全体に2/3がかかるわけではありません。
パソコンやタブレットも買えますか
インボイス枠(インボイス対応類型)では、ハードウェアも対象になります。
| 対象 | 補助率 | 上限 |
|---|---|---|
| PC・タブレット等 | 1/2以内 | 10万円以下 |
| レジ・券売機等 | 1/2以内 | 20万円以下 |
ただし条件があります。ハードウェアだけを申請することはできません。そのソフトウェアを使うために必要なものであることが要件です。「補助金でパソコンを買い替える」という使い方はできない、ということです。
締切はいつですか
2026年8月10日時点で公表されているのは、次のとおりです。
- 1次〜4次締切分:2026年8月25日(火)17:00(交付決定 2026年10月7日予定)
- 事業実施期間:交付決定から2027年3月31日(水)17:00まで
- 5次以降の締切日は未公表です
公式サイトには「確定している募集回のスケジュールのみ公表」と書かれています。最新の日程は公式の事業スケジュールでご確認ください。
どの制作会社に頼んでも使えるわけではありません
この補助金は、事務局の審査を通って「IT導入支援事業者」として登録された企業を通してしか使えません。IT関係の会社ならどこでもいい、というものではないので、依頼先を決める前に確認が必要です。
さらに、申請はツール単位です。支援事業者は自社が扱うツールを1つずつ登録する必要があるため、同じ支援事業者でも扱えるツールが違います。「あの会社では補助金が使えたのに、こちらでは使えない」ということが起こるのはこのためです。
登録されている事業者とツールは公式の検索ページで調べられます。ただし2026年8月時点では移行登録の反映が順次行われているため、登録済みでも検索結果に出ないことがあります。使いたいツールが決まっている場合は、直接その会社に聞くのが確実です。
Smart SME Supporter(情報処理支援機関)の認定
支援事業者を選ぶときの目安になるのが、経済産業省のSmart SME Supporter(情報処理支援機関)認定です。中小企業の生産性向上に役立つITツールを提供する事業者を、国が認定する制度です。
支援事業者の登録数に比べて、この認定まで受けている会社は多くありません。株式会社Munは、Smart SME Supporter 認定第42号です。
ホームページそのものに使える補助金はないのですか
ここまでは「デジタル化・AI導入補助金2026」の話です。補助金は制度ごとに対象がまったく違います。ホームページの費用を対象にできる可能性があるのは、別の制度です。
小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)
販路開拓の取組を支援する制度で、デジタル化・AI導入補助金とは別のものです。ホームページの費用は「ウェブサイト関連費」という科目で対象になります。ただし条件があります。
| 補助上限 | 50万円(インボイス特例で+50万円、賃金引上げ特例で+150万円、両方で+200万円の上乗せ) |
|---|---|
| 補助率 | 2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4) |
| 対象経費 | 機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費 |
ウェブサイト関連費には、つまずきやすい条件が2つあります
1つ目。ウェブサイト関連費だけでは申請できません。公募要領に「ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。必ず、ほかの経費と一緒に申請してください」と書かれています。「ホームページを作りたいから持続化補助金を使う」という組み立てはできません。チラシやカタログ(広報費)、展示会への出展など、ほかの販路開拓の取組と一緒に計画する必要があります。
2つ目。ウェブサイト関連費の上限は30万円(税込)です。補助上限の50万円とは別の、この科目だけの上限です。補助率2/3なので、ウェブサイト関連費が45万円で上限30万円に届く計算になります。ただし課税事業者は消費税を除いた金額で計算するため、税込の見積もりで見ると必要額はこれより上がります(免税事業者・簡易課税・2割特例の事業者は税込で申請できます)。それ以上のサイトを作る場合、超えた分は自己負担です。
なお、50万円(税抜)以上でサイトやシステムを作ると「処分制限財産」に当たり、通常は取得から5年間、処分が制限されることがあります。
対象になるもの・ならないもの
公募要領に挙げられている例のうち、ホームページに関係するものです。
| 対象になる | 対象にならない |
|---|---|
| 商品販売のためのウェブサイト作成や更新 | 補助事業期間内に運用に至らなかったホームページ・ランディングページ |
| ウェブサイト・システムに関するコンサルティング、アドバイス費用 | 既に導入しているソフトウェアの更新料 |
| 効果や作業内容が明確なウェブサイトのSEO対策 | 家庭および一般事務用ソフトウェア |
| 商品販売のためのウェブサイトに掲載する宣材写真の制作費用 | 有料配信する動画の制作費 |
| ウェブサイトに掲載する商品・サービスを販売するための画像や動画作成費用 |
「期間内に運用に至らなかった」が対象外なのは重要です。作りかけで公開が間に合わなければ、費用は出ません。制作の期間を逆算して動く必要があります。
第20回のスケジュールは次のとおりです(2026年8月10日時点)。
- 申請受付開始:2026年11月5日(木)
- 事業支援計画書(様式4)発行の受付締切:2026年12月4日(金)
- 申請受付締切:2026年12月15日(火)17:00(公募要領に「予定は変更する場合があります」と記載)
注意していただきたいのは、締切が2つあることです。申請の前に、地域の商工会または商工会議所から「事業支援計画書(様式4)」の交付を受ける必要があります。この受付が11日早く締め切られます。公募要領には「受付締切以降の発行依頼は、いかなる理由があってもできません」と書かれています。ここを見落として間に合わなかった、という相談を受けます。
窓口は事業所の所在地で分かれます。商工会の管轄地域なら商工会地区の事務局、商工会議所の管轄地域なら商工会議所地区の事務局です。
この補助金も採択審査があり、不採択になる場合があります(事務局が公式に明記しています)。申請すれば必ず受け取れるものではありません。また補助金は原則として後払いです。制作費はいったん自社で支払う必要があります。
市原市の補助金は使えますか
「市の補助金でホームページを作れないか」と聞かれることもあります。2026年8月10日時点で市原市が公表している事業者向けの補助金を、対象者別に整理します。
これから創業する方が対象のもの
市原市中小企業等未来開拓サポート事業補助金があります。ただし対象は「事業を営んでいない個人」で、令和8年1月1日から令和9年3月12日の間に開業届を出し、市内に本社または主たる事業所を置く方です。すでに事業をされている方は対象外です。
- 補助率:補助対象経費の2/3以内。女性または39歳以下の場合は3/4以内
- 上限:50万円
- 対象経費:店舗等改修費、備品購入費、広報費、賃借料、委託費、商業登記費
- 条件:市原市産業支援センターの相談・助言を受けていること。市税の滞納がないこと
- 令和8年度の申請受付は令和8年7月31日16:30で終了しています(受付期間は令和8年6月1日から)
次年度の実施予定は、2026年8月10日時点で公表されていません。詳細と最新の状況は市原市の公式ページでご確認ください。
すでに事業をされている方が対象のもの
- 省エネ最適化診断補助金:診断の受診費用を上限21,600円まで補助。受付は令和9年3月15日まで
- 設備等脱炭素化促進補助金:診断にもとづく空調・照明・給湯などの設備改修費の1/3、上限50万円。受付は令和9年1月29日まで。先着順で、予算がなくなり次第終了
- 中小企業等経営改善計画策定支援事業補助金:国の経営改善計画策定支援事業(405事業)を使って計画を作った場合の自己負担分に、上限20万円を補助。受付は令和8年6月3日から令和9年2月26日まで
ただし、この3つはいずれもホームページ制作やITツールの導入には使えません。省エネ・脱炭素の2つは設備改修が対象で、経営改善計画のほうは認定経営革新等支援機関に払う計画策定費用が対象です。目的がそれぞれ別なので、「市の補助金でシステムを入れる」という組み合わせは、2026年8月10日時点では見当たりません。
出典:省エネ最適化診断・設備等脱炭素化促進補助金/中小企業等経営改善計画策定支援事業補助金(いずれも市原市)
ホームページの裏側のシステムを入れたい、という目的であれば、国のデジタル化・AI導入補助金2026が選択肢になります。
株式会社Munの申請サポート
市原市五井のホームページ制作会社です。IT導入支援事業者として、2026年7月時点で累計30社以上の採択をお手伝いしてきました。
- 使える制度と枠の選定から、申請書類の作成までを一緒に進めます
- ホームページと補助金対象のシステムを、どう分けて組むかを設計します
- 申請までのサポート費用はいただきません(無料)。制度と枠の選定、必要書類の確認、申請書類の作成、提出までが対象です
- 千葉県内・関東圏は訪問して打ち合わせします。それ以外の地域はオンラインで対応します
無料になる範囲と、別料金になるもの
| 内容 | 費用 |
|---|---|
| 使える制度・枠の選定、要件の確認 | 無料 |
| 申請書類の作成と提出までのサポート | 無料 |
| 採択後に導入するITツールの費用 | 別途(補助対象になる部分は補助金でまかなえます) |
| ホームページの制作・リニューアル | 別途(補助の対象外です) |
| 採択後の実績報告など、事務局とのやり取り | 別途お見積もりします |
補助金は申請すれば必ず通るものではありません。審査があり、予算の範囲内で採択されます。当社は申請までをお手伝いしますが、採択を保証するものではありません。不採択だった場合、次の締切回に出し直すかどうかも含めてご相談します。
補助金は制度が毎年変わります。名称も2026年から「IT導入補助金」ではなく「デジタル化・AI導入補助金」に変わりました。ご自身で調べても判断がつきにくい部分が多いので、まず現状をお聞かせください。
よくある質問
ホームページ制作費は本当に1円も対象になりませんか
コーポレートサイトの制作費、ECサイトの構築費は対象外です。予約・決済・問い合わせ管理・顧客管理といった仕組みは対象になり得ます。サイトと仕組みを切り分けて見積もるのが実務的な進め方です。
「IT導入補助金」で検索しても出てきません
2026年から名称が「中小企業デジタル化・AI導入支援事業」に変わり、補助金の呼び名は「デジタル化・AI導入補助金2026」になりました。公式サイトにも「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」と書かれています。制度の連続性はあります。
使いたいツールが決まっています。対応できますか
ツール単位の登録制なので、その場でお答えできない場合があります。ツール名をお知らせいただければ、当社で登録があるか、なければ別の対応方法があるかを確認してご連絡します。
このページに記載した制度の内容・金額・日程は、2026年8月10日時点で各公式サイトに掲載されていた情報です。制度は改定されることがあります。申請前に必ず公式サイトで最新の内容をご確認ください。
どの枠が使えるか分からない、そもそも自社が対象になるのか知りたい、という段階でも構いません。やりたいことをうかがったうえで、使える制度があるか、無ければ別の進め方があるかをお伝えします。
お電話でも受け付けています 0436-26-8170(平日 9:00〜18:00)
